こんにちは。パーソナルトレーナーの西田です。
時々うちのジムに体験に来られる方から言われることがあるのですが、「食べても太らない体づくりをしたいです!」や「基礎代謝を上げたいです!」ということを言われます。
よく筋トレをすれば基礎代謝が上がり、太らない体になるとか、痩せやすい体になるとか言われていますよね?
では、運動や筋トレをすれば、食べても太らない体や痩せやすい体になるのでしょうか?
結論から言うと、食べても太らない体というものは存在しません!痩せやすい体というのは存在します。
それに筋トレをしたからといって、基礎代謝が上がるわけでもありませんし、太らない体や痩せやすい体になるわけでもありません。
「太らない体」や「痩せやすい体」、「基礎代謝を上げる」などどいう言葉には、いろいろと誤解があります。
このあたりのことをしっかりと理解しておかないと、いつまでも幻想を追い求めてしまうことになります。ということで詳しく話していきますね。
食べても太らない体は存在しない
まず、「食べても太らない体」ですが、太らない体というものは存在しません。食べても太らないなんて夢のようですが、悲しいかなそんな体は無いんですね。
体重が増えるのか、変わらないのか、減るのかは、カロリー収支というもので決まります。カロリー収支とは、消費するカロリーと摂取するカロリーのバランスのことです。
ですので、いかに消費カロリーが高かったとしても、食事などから摂取するカロリーがそれよりも高くなれば必ず太るのです。
美味しいものはたくさん食べたいですし、お酒が好きな人はたくさんお酒も飲みたいですよね?好きなだけ食べても飲んでも、太らない体があればいいな〜と誰でも思うと思います。
でも、体重が増えるのも減るのも維持するのも、すべてはカロリー収支で決まります。カロリー収支が体重の増減の大前提になりますので、ますはここを押さえておきましょう。
太りにくい体や痩せやすい体は存在する
「太りにくい体」や「痩せやすい体」というのは存在します。これはつまり「基礎代謝が高い体」ということになります。
「基礎代謝」とは、運動しなくても勝手に消費してくれるカロリーのことになります。1日中ベットで寝ているだけでも、勝手に消費してくれるカロリーのことですね。
筋肉量が多ければ多いほど、「基礎代謝」は高くなります。
ですので、筋肉量が多ければ多いほど基礎代謝が高く、太りにくく痩せやすい体ということになります。
車でいうと、筋肉量がエンジンに例えられます。筋肉量が多くエンジンの排気量が高ければ高いほど、燃費が悪いということになります。車は燃費がいい方がいいですが、体は燃費が悪い方が好まれます。
ガソリンが食事から摂取するカロリーのことですね。ガソリンを入れ過ぎれば、ガソリンはあふれます。体でいうと、あふれた分は脂肪として蓄積されます。
でも、燃費が悪くがんがんガソリンを使えば、脂肪は増えません。
燃費が悪いからだが、太りにくく痩せやすい体ということになります。
筋トレと基礎代謝についての誤解
そしてこの「基礎代謝」ですが、これも誤解されていることが多いです。幾つか誤解があるのですが、まずは筋トレをすれば基礎代謝が上がるというものです。
筋トレしても簡単には基礎代謝は上がりません。筋肉量が増えなければ、基礎代謝は上がらないのです。
そして、筋トレをすれば筋肉量が増えると思っている方も多いのですが、筋トレだけやっても筋肉量は簡単には増えません。
筋肉量が増えるような筋トレ・食事・休養を。長期間継続して行わないと、筋肉量は増えないのです。筋肉量を増やすのは、かなり大変です。特に女性の方は、ホルモンの関係上筋肉量が増えにくくなっています。
筋肉量を増やすことを「バルクアップ」と言いますが、バルクアップする時には筋肉量も増えますが、同時に脂肪も増やさないといけません。これが体づくりの基本になります。
ですので、もし太りにくい体や痩せやすい体を作るために、筋肉量を増やそうと思っているのなら、同時に脂肪も増やさないと、筋肉量を増やすことはできないのです。
そしてさらに追い討ちをかけるようですが、筋肉量というのは短期間で増えることはありません。筋肉量を増やすためにはある程度長期間かかりますので、どのくらいの筋肉量を増やしたいか?にもよりますが、最低でも4ヶ月以上、出来れば半年は見ておいたほうがいいです。
筋肉量を増やすのはかなり大変です(-_-)
痩せやすい体や太りにくい体になりたい!と思っている方は、なぜそんな風に思っているかというと、ほとんどの方は、「体を引き締めたいから」や「楽にダイエットしたいから」だと思います。
でも、本当にそんな体を作りたければ、労力もかかりますし、期間も長期間かかります。それに脂肪も同時に増やさなければいけないので、今よりも太らないといけません。
目的が「体を引き締めたい」や「楽にダイエットしたい」という目的なのに、そのために太らないといけないというのは現実的ではありません。
体を引き締めるために筋肉量を増やしたい。筋肉量を増やすために、今よりも太ってもいい!という方はほぼいないと思います。逆方向ですもんね。
うちのジムに体験に来られる方にこのことを説明して、それでも太りにくい体や痩せやすい体になるためにバルクアップをする!という方は滅多にいません。
ですので、
筋肉量を増やせば、太りにくい体や痩せにくい体は作れる。でもそのためには、労力もかかるし、脂肪も増やさないといけない
ということを知っておきましょう!
理想的なダイエット方法とは?
ほとんどの場合、太りにくい体や痩せやすい体になりたい!という方の目的は「体を引き締めたい」という目的だと思うます。もしくは、リバウンドしにくい体づくりをしたい!ということだと思います。
では、体を引き締めてリバウンドしにくい体になるためにはどうすればいいのでしょうか?
答えは、「筋肉量をなるべく落とさずに、脂肪メインでダイエットをする」ということになります。
痩せる時にはカロリー収支がマイナスでないと痩せることはできません。
カロリー収支がマイナスということは、体にとってはエネルギーが足りていない状態です。エネルギーが足りないとどうなるかというと、今からだにある脂肪や筋肉を分解して、エネルギーに変えるのです。
なのでダイエットの時というのは、脂肪も減るのですが同時に筋肉量も減ってしまうのです。そして先ほども言いましたが、筋肉量が多ければ多いほど、基礎代謝が上がり、太りにくく痩せやすい体になります。
でも、体を引き締めるためにダイエットをする時に、一緒に筋肉量も減ってしまうと基礎代謝が下がってしまいます。そうなると、逆に太りやすく痩せにくい体になってしまいます。
これはほとんどの方は嫌だと思います。
ではどうすればダイエットの時に基礎代謝を下げないようにできるかというと、それが「筋肉量をなるべく減らさずに、脂肪メインでダイエットする」ということになります。
筋肉量を増やしながらダイエットすることはほとんど不可能ですが、筋肉量をなるべく減らさずに脂肪メインでダイエットをするということは出来ます。
この方法でダイエットすることができれば、筋肉量も落ちにくいので、基礎代謝も下がりにくいです。そして脂肪メインでダイエットをすることができるので、体脂肪率も下がりやすく、体も引き締まりやすくなります。
ダイエットの時の正しい考え方は?
ですので、体を引き締めたい時の考え方としては、「太りにくく痩せやすい体を作るために、筋肉量を増やす」という考え方ではなく、「ダイエットの時には今よりもなるべく筋肉量を減らさないようにして、太りやすく痩せにくい体にしない」という考え方が大事になります。
筋肉量を増やす。という考え方ではなく、筋肉量をなるべく減らさない。ということですね。
よくテレビや雑誌などでは、筋トレをすれば簡単に筋肉量が増えて脂肪が減る!というようなことが言われていますが、実際に筋肉量を増やして脂肪を減らすためには、かなり長期間かかりますし、すごく大変です。
もしあなたが、筋肉量が少なすぎて様々な問題があるのだったら、大変だったとしても筋肉量を増やすバルクアップをする価値はあります。
しかし、目的が「体を楽に引き締めるため」や「リバウンドしないため」であれば、「筋肉量を増やす」というよりは、「筋肉量をなるべく減らさない」という考え方でいきましょう。
汗かきと痩せやすさは関係しない
これは補足ですが、汗のかきやすさと消費カロリーというのは関係ありません。汗をかきにくいから代謝が低いということでもありません。
太っている人って、よく汗をかくイメージが強いと思います。でも太ってますよね?笑
ということで、汗のかきやすさと消費カロリーについては関係がありませんよ。
どうすれば筋肉量を減らさずに脂肪メインでダイエットできるのか?
では、どうすれば筋肉量をなるべく減らさずに脂肪メインでダイエットでしょうか?その方法はこのブログにまとめています。
そして、ダイエットが終わった後にリバウンドしたくない!という方は、こちらの記事が参考になると思います。
大事な要素は、「筋トレ」「食事」「休養」の3つの要素です。
太りにくい体や痩せにくい体づくりは筋肉量を増やさないといけないのでかなり大変です。それよりも、今ある筋肉量や基礎代謝をなるべく減らさないようにすることを意識しましょう!